2025/10/31 05:51

私たちの脳の約60%は「油」でできているって知っていましたか?

そう思うと、毎日どんな油を選んで食べているかが、頭の働きや気持ちの安定に関わってくるのも納得ですよね。


油と一口にいっても、実はいろんな種類があります。

大きく分けると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」。


飽和脂肪酸は、バターやラード、ココナッツオイルなどに多く、固まる油です。

酸化しにくく、加熱にも強いので、炒めものや料理に向いています。


一方の不飽和脂肪酸は、植物油や魚の油など。

液体のままでサラッとしていますが、光や空気、熱に弱く、酸化しやすい性質があります。


この不飽和脂肪酸にはさらに3つのタイプがあります。

まずはオリーブオイルやアボカドオイルに多い「オメガ9系」。

次に、大豆油やコーン油などに含まれる「オメガ6系」。

そして、エゴマ油やアマニ油、青魚などに多い「オメガ3系」。


オメガ6やオメガ3はどちらも酸化しやすいのが特徴です。

酸化した油は体内で炎症を起こしやすく、脳の細胞膜を固くしたり、働きを鈍らせたりすると言われています。


実は、スーパーに並ぶサラダ油なども製造の段階で高温処理されているため、すでに酸化しているものが多いんです。

原料から油を取り出すときに「ヘキサン」という溶剤を使うことで効率よく抽出できるのですが、その過程でどうしても油が傷みやすくなります。

製造方法を知ると、「油の質」がどれほど大切かが見えてきますね。


さらに気をつけたいのが、トランス脂肪酸やパーム油。

マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、スナック菓子、冷凍食品、インスタント食品などに多く含まれる油です。

これらは液体の油を人工的に固めたもので、体の中で分解されにくく、少しずつ負担をかけてしまいます。


とはいえ、「これは絶対にダメ」「これだけが正しい」と白黒つける必要はありません。

どの油にも役割があり、合うバランスも人それぞれ。

大事なのは、できるだけ酸化していない新鮮な油を選び、偏らず、適量を意識すること。


私たちの体も心も、毎日の食事からできています。

その中でも油は、脳の働きや心の落ち着き、集中力などに深く関わる大切な存在。

だからこそ、何気なく選ぶ一滴の油が、心のしなやかさや思考の柔らかさを支えてくれるのかもしれません。